【eSIM時代のデュアルSIM活用術】仕事とプライベートを1台のスマホで賢く使い分ける方法

このような悩みを抱えていませんか。

これまでは、仕事とプライベートを分けるためには、物理的に2台のスマホを持つのが当たり前でした。

しかし、スマホを2台持つなんて邪魔だし、2台分の充電の手間、さらに、紛失するリスクといった、多くの「不便」が存在していました。

しかし、そんな時代は終了。

現在のスマホには、「eSIM（イーシム）」と「デュアルSIM」という技術が搭載されています。

この2つの技術が、そんな悩みを、たった1台のスマホで解決してくれるのです。

今回の記事の内容は、次のとおり。

• eSIMとデュアルSIMの基礎知識を、誰にでも分かるように徹底解説。
• スマホ1台化がもたらす、仕事と生活の質を劇的に向上させる5つのメリットを提示。
• あなたの仕事スタイルに合わせた「最強のSIMの組み合わせ」を提案。
• iPhone/Android別に、今日からできるデュアルSIMの完全設定マニュアルを公開。
• LINEの2アカウント運用など、一歩先を行く上級者向けの応用テクニックまで網羅。

この記事を読めば、スマホ2台持ちという物理的な束縛から解放され、効率的かつスマートなスマホライフを送ることができるようになります。

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第1章：【超入門】今さら聞けない「eSIM」と「デュアルSIM」の基礎知識

eSIMってそもそも何？

デュアルSIMってどういう仕組み？

まずは、この技術の基本を、分かりやすく解説します。

eSIMとは？ スマホに内蔵された「デジタルのSIMカード」

これまでのSIMカードは、指先ほどの大きさのプラスチック製の物理的なカードでした。

これをスマホに挿入することで、電話やインターネットが使えるようになります。

しかし、eSIM（Embedded SIM）は、この物理的なSIMカードとは全く異なります。

つまり、eSIMとは、スマートフォン本体の基板に、あらかじめ埋め込まれている（Embedded）SIMのこと。

契約したい通信キャリアの「SIM情報（プロファイルと呼ばれます）」を、インターネット経由でスマホにダウンロードするだけで、物理的なSIMカードなしに通信サービスを利用開始できるのです。

▼eSIMのメリット

• オンラインで即日開通
  • 申し込みから開通まで、すべてオンラインで完結。
    SIMカードの到着を待つ必要がなく、最短1時間ほどで利用開始できます。
• 紛失・破損リスクがない
  • 物理的なカードがないため、「乗り換えの時に取り外したらSIMカードをなくした！」「差し替え時に壊してしまった！」という心配がありません。
• 海外渡航時に圧倒的に便利
  • 日本のSIMを抜くことなく、渡航先の国で使えるeSIMをオンラインで購入し、スマホに追加するだけで、すぐに現地で通信できます。
• SIMの切り替えが簡単
  • スマホの設定画面から、利用するeSIMを簡単に切り替えられます。

▼eSIMのデメリット

• 対応機種が限られる
  • iPhoneではiPhone XS/XR以降、Androidでも比較的新しいモデルでないと対応していません。
• 機種変更が少しだけ面倒
  • 物理SIMなら差し替えるだけですが、eSIMの場合は新しい端末でプロファイルを再発行・再ダウンロードする手続きが必要です（ただし、近年はこれも非常に簡単になっています）。

デュアルSIMとは？ 1台のスマホに「2つの脳」を持つ技術

出典：楽天モバイル

デュアルSIMとは、その名のとおり、1台のスマートフォンで2つのSIMを同時に有効にし、2つの電話番号や2つの通信プランを使い分けられる機能のこと。

これにより、「仕事用の電話番号」と「プライベート用の電話番号」を、1台のスマホで同時に使用できます。

技術的な違いを知っておこう（DSDS/DSDV/DSDA）

デュアルSIMには、技術的に3つの種類がありますが、難しく考える必要はありません。

現在販売されているほとんどのデュアルSIM対応スマホは「DSDV」に対応しているので、「DSDVが標準」と覚えておけばOK。

種類	正式名称	4G/5Gでの同時待ち受け	通話中のデータ通信	特徴
DSDS	Dual SIM Dual Standby	〇（片方は3G）	×	一昔前の主流。片方のSIMで通話すると、もう片方のデータ通信は切断される。
DSDV	Dual SIM Dual VoLTE	〇（両方4G/5G）	〇	現在の主流。 両方のSIMで高品質なVoLTE通話の待ち受けが可能。通話中でも、もう片方のSIMでデータ通信ができる。
DSDA	Dual SIM Dual Active	〇（両方4G/5G）	〇	最高峰の技術。アンテナを2つ搭載し、片方で通話しながら、もう片方で「高速データ通信」が可能。ただし、非常に稀で高価。

eSIM時代のデュアルSIMがもたらした「究極の自由」

そして、「eSIM」と「デュアルSIM」により、スマホの自由度は爆発的に向上しました。

• 物理SIM ＋ eSIM
  
  最も一般的なデュアルSIMの形。
  今まで使っていた物理SIMはそのままに、2枚目のSIMとしてeSIMを追加できます。
  
• eSIM ＋ eSIM
  
  最新のiPhoneなどでは、2つともeSIMで運用することも可能。
  これにより、完全に物理カードから解放された「フルデジタル運用」が実現します。

第2章：なぜデキるビジネスパーソンはデュアルSIMを選ぶのか？導入メリット5選

技術のことは分かった。でも、具体的に何がそんなに良いの？

デュアルSIMが仕事と生活の質をどのように向上させるか、5つの具体的なメリットを挙げましょう。

メリット1：【物理的解放】荷物が減り、心も体もスマートに

これは最もシンプルかつ強力なメリット。

スマホ2台持ちから解放されることで、日々の小さなストレスが解消されます。

• カバンやポケットが軽くなり、スッキリする。
• 充電する端末が1台で済む。
• 持ち忘れる心配がなくなる。
• 機種変更時のデータ移行が1台分で済む。

デキるビジネスパーソンは見た目も重要。

カバンやポケットがパンパンになっていては、印象が悪いです。

そもそもスマホを2台も持っていると、その分管理も大変。

常に2台分に意識を向ける必要があるため、スマホを紛失するリスクも2倍で、気が抜けません。

メリット2：【公私混同の撲滅】仕事とプライベートを完璧に分離

デュアルSIMを使えば、1台のスマホで仕事とプライベートを完璧に分けることができます。

• 電話番号の分離
  090/080/070の電話番号を2つ持つことが可能。
  名刺には仕事用の番号、友人にはプライベート用の番号を教えることができます。
  
• 通話履歴・メッセージの分離
  どちらの番号にかかってきた電話か、一目で分かります。
  
• 請求書の分離
  経費精算が非常に楽。
  仕事の通信費を経費で落とせるなら、仕事用の通信費は会社の経費として、プライベート用は自費として、明確に分けられます。

通信が一つだと、意識的に仕事とプライベートが混同してしまいがち。

デュアルSIMは、1台のスマホで、「通信」をしっかりと分離することができます。

メリット3：【精神的解放】「つながらない権利」を手に入れる

これは見過ごされがちですが、非常に重要なメリットです。

デュアルSIMでは、SIMごとにON/OFFを簡単に切り替えることができます。

• 勤務時間外や休日は、仕事用のSIMをOFFにする。
• 休暇中は、仕事用のSIMを完全に無効化する。

これにより、「つながらない権利」を手に入れることができます。

「仕事の連絡が気になって心が休まらない」という状態は非常に危険。

メリット2でもお伝えしましたが、生活にはメリハリが大事です。

そもそも、プライベートも仕事をしている状態は、労働基準法上、賃金を支払う義務が発生します。

時間外、深夜(原則として午後10時～午前5時)に労働させた場合には2割5分以上、法定休日に 労働させた場合には3割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。

出典：厚生労働省徳島労働局

割増賃金を支払われていないのなら、働く義務はないと理解しましょう。

メリット4：【経済的合理性】通信コストを年間数万円単位で削減

2つのSIMを組み合わせることで、それぞれの目的に特化した「無駄のない」料金プランを設計できます。

格安SIMは、通話プランの安さを売りにしている会社や通信プランを重視している会社、どちらもバランスよく提供している会社など、様々存在します。

それらの会社を、自分に生活に合うようにカスタマイズできるのが、デュアルSIMのメリットの一つです。

仮に2台とも大手キャリアで契約していた場合、月々約8,000円×2台＝約16,000円かかってしまう可能性もあります。

次の章で詳しく解説しますが、デュアルSIM運用なら月々数千円単位で2回線を使用することが可能になるのです。

メリット5：【究極のリスクヘッジ】大規模通信障害に備える

2022年に発生したauの大規模通信障害は記憶に新しいですが、デュアルSIMは最強の通信障害対策にもなります。

このように、異なるキャリアの回線を契約しておくことで、片方のキャリアで万が一通信障害が発生しても、もう片方の回線で通信を確保できます。

有事の際に、職場や家族との連絡が取れる状態にできるのは、かなりの安心感につながるでしょう。

第3章：【組み合わせの最適解】あなたの仕事スタイルに合う「最強のSIMコンビ」はこれだ！

デュアルSIMの真価は、2つのSIMをいかに戦略的に組み合わせるかにかかっています。

仕事やライフスタイルによって、最適な組み合わせは異なります。

ここでは、代表的な3つの仕事スタイル別に、具体的な「最強のSIMカードコンビ」をご紹介。

ご自身の使い方を想像しながら、最適な組み合わせを見つけてみてください。

パターン1：【営業職向け】通話コスト”ほぼ0円”とエリア補完を両立する最強ビジネスコンビ

最低月額料金：楽天モバイル 1,078円～ + mineo 990円 = 2,068円～

とにかく通話が多い。通話コストを極限まで削減しつつ、データ通信は使い放題がいい。

顧客との連絡が生命線である営業職には、通話も通信も使い放題の死角のない組み合わせをおすすめします。

• 仕事用回線：楽天モバイル
  ・プラン名： Rakuten最強プラン(1,078円～)
  ・SIMタイプ： 物理SIM or eSIM
  ・狙い：国内通話料の完全無料化
  • 　楽天モバイルの武器の一つである、通話アプリ「Rakuten Link」。
    　このアプリを使えば、固定電話や他社ケータイへの国内通話が、なんと原則無料でかけ放題になります。
    　通常の電話料金（22円/30秒）を基準に考えれば、かなりおトク。
    　例えば、極端ですが、月に合計2時間（120分）通話した場合、通常なら5,280円かかるところが0円です。
    これを仕事専用回線と定めることで、通話料を気にすることなく、仕事に集中できます。
• プライベート用回線：mineo
  ・プラン名： マイそくスタンダード1.5Mbps(990円)
  ・SIMタイプ： eSIM（楽天モバイルと違うSIMタイプを選択）
  ・狙い：データ使い放題と低価格
  • 　プライベートでの利用は、月額990円の「マイそく（スタンダード）」でmineoに切り替えます。
    　最大1.5Mbpsの通信が使い放題になり、SNSや標準画質の動画視聴には十分。
    　週末や夜間には、仕事用の楽天モバイル回線の通知をオフにし、プライベート用のmineo回線だけで過ごすという、完璧な公私分離が可能。
    　プライベートの通信費を月々990円に固定化できます。
    　楽天モバイルは急速にエリアを拡大していますが、プラチナバンドの整備が途上であるため、地下やビル内、山間部などでは3大キャリア（ドコモ・au・ソフトバンク）に一歩及ばない場面も指摘されます。
    　副回線に3大キャリアから選択可能なmineoを選択することで、楽天モバイルの電波が弱い場所でも、mineoの回線で補完することも可能です。

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この組み合わせのメリット

仕事の通話は「Rakuten Link」で心置きなく無料で行い、プライベートの楽しみはmineoで確保。

そして、互いの弱点を補完しあう、まさに最強の組み合わせです。

経費削減と通信の安定性、そして精神的なオン・オフの切り替えを、最高レベルで両立させます。

パターン2：【リモートワーカー・フリーランス向け】基本0円運用と常時接続の安心感を両立する柔軟コンビ

最低月額料金：povo 0円～ + mineo 1,683円 = 1,683円～

基本は自宅のWi-Fi。でも仕事で外出する際は高速通信が必須。プライベートは通信量を気にせず楽しみたい。

このような、柔軟な働き方をするリモートワーカーやフリーランスの方に最適な、仕事とプライベートで全く異なる顔を持つ組み合わせです。

• 仕事用回線：povo2.0
  ・プラン名： povo2.0(0円～)
  ・SIMタイプ： 物理SIM or eSIM　かつau回線
  ・狙い：「ここぞ」という仕事の場面で、最高のパフォーマンスを低コストで実現
  • 　povo2.0の基本料金0円は、フリーランスの流動的な仕事にマッチします。
    　普段はコストをかけず、クライアントとの重要なオンライン会議や、外出先での重いデータ転送が必要な時だけ「データ使い放題（24時間）330円」をトッピング。
    　この「仕事スイッチを入れる」ような使い方ができるのも魅力の一つです。
    　povo回線の電話番号を仕事専用とすることで、請求履歴（トッピング履歴）がそのまま業務記録となり、経費管理も分かりやすいのもポイント。
• プライベート用回線：mineo
  ・プラン名： マイピタ1GB(1,298円) ＋ パケット放題Plus(385円)
  ・SIMタイプ： povo2.0と違うSIMタイプを選択かつドコモ or ソフトバンク回線
  ・狙い：「いつでもつながる安心感」、プライベートな時間を心ゆくまで楽しむ
  • 　povoはトッピングをしないと通信が安定しません。※最大128kbps
    　そのため、プライベートはmineoで快適な通信速度で使用します。
    　マイピタの高速通信とパケット放題Plusの1.5Mbpsの併用により、LINEやSNS、音楽ストリーミングといった軽い通信はパケット放題Plusで、安定した通信が必要になった時にはマイピタの高速通信にスイッチが可能。
    　プライベートな楽しみが途切れることはありません。

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この組み合わせのメリット

仕事は、povoで必要な時だけ最高のパフォーマンスを発揮。

プライベートは、mineoで常に安定した通信環境を実現。

povoがau回線のため、mineoはドコモ/ソフトバンク回線を選べば通信障害対策も万全です。

パターン3：【大衆向け】コスト最小限で「データ使い放題」＆「通話し放題」を実現。プライベートはWi－Fi環境化で超合理的コンビ

月額料金：mineo 1,683円 + 日本通信SIM 290円 = 2,490円

仕事では外回りも多く、データも通話も気兼ねなく使いたい。でも、プライベートは自宅で過ごすことがほとんどで、Wi-Fiがあれば十分

多くのビジネスパーソンが当てはまるであろう、現実的なライフスタイル。

仕事のパフォーマンスは一切妥協せず、プライベートのコストは極限まで削ぎ落とす。

そんなメリハリの効いた使い方をデュアルSIMで実現する、最も合理的で多くの方におすすめできる組み合わせです。

• 仕事用回線：mineo
  ・プラン名：マイそく スタンダード(990円)+時間無制限かけ放題オプション(1,210円)
  ・SIMタイプ： 物理SIM or eSIM
  ・狙い：月額約2,200円で「W放題（データ＆通話）」という圧倒的コスパを実現
  • 　月額990円で1.5Mbpsのデータ通信が使い放題になる「マイそく スタンダード」に、月額1,210円の「時間無制限かけ放題」をプラス。
    　これにより、合計月額2,200円で、データも通話も容量・時間を一切気にすることなく仕事に没頭できる環境が手に入ります。
    　1.5Mbpsの速度は、外出先でのメール、チャット、地図アプリ、Web会議（標準画質）など、多くのビジネスシーンを快適にカバーします。
    　かけ放題プランで月額1,210円は、業界内でも最安値級です。
• プライベート用回線：日本通信SIM
  ・プラン名：合理的シンプル290プラン(290円)
  ・SIMタイプ： mineoと違うSIMタイプかつドコモ回線
  ・狙い：月額290円でプライベート番号を維持し、仕事の弱点を補完する
  • 　プライベートは自宅のWi-Fiが中心、という人にとって、モバイル通信はほとんど必要ありません。
    　そこで、月額290円で電話番号を維持でき、1GBのデータ通信まで付いてくる日本通信SIMが最適。
    　この回線をプライベート専用とすることで、友人や家族との連絡網を確保しつつ、コストを最小化。
    　そして、この組み合わせのポイントは、仕事用のmineo（マイそく）が苦手とする平日昼休み（12時台）の速度制限を、日本通信SIMでカバーできる点にあります。
    　プライベート回線でありながら、いざという時には仕事のバックアップとしても機能する、非常に合理的な設計です。

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この組み合わせのメリット

仕事用のmineoとプライベート用の日本通信SIMを合わせても、合計月額料金は約2,500円。

この低コストで、「仕事はデータも通話も使い放題」「プライベートはWi－Fiを駆使して最小限」という明確な役割分担を実現。

さらに、mineoでau/Softbank回線を選べば、キャリア分散による通信障害対策も万全です。

多くのビジネスパーソンにとっての最適解の一つと言えるでしょう。

第4章：【実践マニュアル】iPhone/Android別・デュアルSIM設定の完全手順

他社の回線を利用している端末に、新しくmineoの回線を追加する場合を例に解説します。

ご利用の機種やOSのバージョンによって、画面の表示や手順が若干異なる場合がありますので、ご注意ください。

iPhoneの場合（iOS 16以降を想定）

iPhoneでデュアルSIMを利用する場合、APN構成プロファイルという、インターネット接続に必要な設定ファイルのインストールが重要になります。

設定を始める前の注意点

• すでに他の格安SIMなどのAPN構成プロファイルがインストールされている場合は、あらかじめ削除しておきましょう。（「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」から削除できます。）
• 手順を間違えると、うまく通信できなくなる可能性があります。その場合は、焦らず最初から設定をやり直してみてください。

設定のステップ

• SIMをiPhoneにセットする
  • 物理的なSIMカードの場合は、電源をオフにしてからSIMカードを挿入します。
    eSIMの場合は、eSIMの設定手順に沿ってプロファイルをダウンロードします。
• 回線の役割を設定する
  • デフォルトの音声回線
    電話をかける時に、標準でどちらの回線を使うかを設定します。もちろん、発信するたびに選択することも可能です。
  • iMessageとFaceTime
    どちらの電話番号をiMessageとFaceTimeで使うかを選択します。
  • モバイルデータ通信
    インターネット接続に、標準でどちらの回線を使うかを設定します。「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をONにしておくと、片方の電波が悪い時に、自動でもう片方のSIMに切り替えてくれるため、非常に便利です。
• APN構成プロファイルをダウンロードする
  • mineoの公式サイトから、ご自身の契約プランに合ったAPN構成プロファイルをダウンロードします。
• APN構成プロファイルをインストールする
  • 「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」を開くと、「プロファイルがダウンロード済み」と表示されるので、タップしてインストールを進めます。
    この際、パスコードの入力や、警告メッセージが表示されますが、画面の指示に従って「インストール」をタップしてください。
• 設定完了の確認
  • 設定が完了したら、Wi-Fiをオフにして、アンテナピクトが正しく表示されているか、インターネットに接続できるか、電話の発信・着信ができるかを確認しましょう。

Androidの場合（Android 12以降を想定）

Android™端末の場合は、端末の設定メニューから、それぞれのSIMの役割を細かく設定することができます。

設定のステップ

• SIMカードをセットする
  • mineoのSIMカードをAndroid™端末にセットします。
• アクセスポイント名（APN）を設定する:
  • 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます。
  • 利用するmineoの回線（ドコモ、au、ソフトバンクのいずれか）を選択します。
  • 「詳細設定」→「アクセスポイント名」を選び、表示されているmineoのAPNをタップして選択します。
• 各機能で利用するSIMを設定する:
  • モバイルデータ通信
    「設定」→「ネットワークとインターネット」から、モバイルデータ通信に使用したいSIM（この場合はmineo）を選択します。
  • 通話
    同様に、「通話の設定」から、普段、電話をかける際に使用したいSIMを選択します。
  • SMS
    「SMSの設定」から、SMSメッセージの送受信に使用したいSIMを選択します。

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第5章：【応用テクニック】デュアルSIMを120%使いこなす上級者向け活用術

基本設定をマスターしたら、応用テクニックにチャレンジしましょう。

応用術1：LINEを2アカウント（仕事用/プライベート用）で運用する

多くのビジネスパーソンが望む「LINEの2アカウント運用」。

しかし、基本的にLINEアカウントが取得できるのは、ひとつのデバイスにつき1アカウントのみ。

実はAndroidでは可能ですが、現状iPhoneでは不可能となっています。

• Androidの場合：多くの機種で公式に可能！
  • 　Samsungの「デュアルメッセンジャー」、Xiaomiの「デュアルアプリ」、OPPOの「アプリクローン」など、多くのメーカーが特定のアプリを複製する機能を標準で搭載しています。
    　この機能を使えば、LINEアプリを2つインストールし、それぞれを仕事用SIMの電話番号、プライベート用SIMの電話番号で認証させることで、1台のスマホで2つのLINEアカウントを完璧に使い分けることができます。
• iPhoneの場合：残念ながら、公式には非対応…
  • 　iPhoneには、Androidのようなアプリ複製機能はありません。そのため、1台のiPhoneで2つのLINEアカウントを同時に使うことは、原則としてできません。
    　Web版のLINE Businessを使うなどの抜け道的な方法はありますが、機能が制限されており、一般的ではありません。仕事での連絡にLINEが必須の場合は、この点のみ注意が必要です。

応用術2：連絡先（電話帳）をスマートに分離・管理する

電話帳が仕事とプライベートでごちゃ混ぜになるのを防ぎましょう。

• Googleコンタクトの活用
  • 仕事用のアカウント（Google Workspaceなど）と、プライベート用のGoogleアカウントを両方スマホに設定します。
  • 新しい連絡先を登録する際に、仕事関係者は仕事用アカウントに、友人はプライベート用アカウントに保存するように使い分ければ、電話帳を完全に分離できます。
• iPhoneの連絡先リスト機能
  • 「連絡先」アプリで、「リスト」を作成できます。
    「仕事」「プライベート」というリストを作り、連絡先を振り分けて管理することで、表示を切り替えることができます。

まとめ：さあ、2台持ちのストレスから解放されよう。

デュアルSIMは、単にスマホの機能を拡張するだけの技術ではありません。

この記事でご紹介した数々の活用術を実践すれば、

• 2台のスマホを管理するストレスから解放され、
• 仕事とプライベートが混同するストレスから解放され、
• 無駄な通信費という経済的なストレスから解放されます。

仕事はしっかりと集中し、プライベートはしっかりと満喫するという、メリハリのある生活ができるはずです。

もちろん、デュアルSIMを始める決心は簡単ではないかもしれません。

まずは、この記事を参考に、ご自身の現在の契約プランとスマホの使い方を見直すことから始めてみてください。

そして、「自分ならどんなSIMの組み合わせが最適だろう？」と、想像してみるのもいいかもしれませんね！

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